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三次の地域情報サイト「まいぷれ」三次市

連載:みよし街並み歴史散歩 その7

株式会社 菁文社

 弊社が2007年(平成19年)に発刊した「みよし街並み歴史散歩(三次・十日市・八次・酒屋 編)から一コラムづつ連載します。
三次の再発見があるかもしれません。
 なお、三次市は周辺町村との合併以後大きく変わりつつあります。発刊時期とのずれがあることはご了承ください。
  この「みよし街並み歴史散歩」は、B6判の単行本です。お求めは小社 TEL(0824)62 3057 または 三次市内の書店へご注文ください。

【白蘭酒造とその辺り】 本通りをさらに北へ上がりますと、フードセンターの交差点からおよそ40メートルの左側に〝清酒白蘭〟の白蘭酒造があります。先年、太歳町の万寿の井酒造が廃業されたので、町内では唯一の造り酒屋となりました。なお三次市内には他に三和町、吉舎町、甲奴町にそれぞれ一軒づつ造り酒屋があるだけで、地酒は次第に少なくなっています。
 白蘭酒造は吉舎町で明治37年(1904)に吉舎酒造として創業した老舗です。大正7年(1918)に三次へ進出、現在の社名や商標は昭和29年(1954)からです。酒造りといえば、かっては杜氏(とうじ)の経験の積み重ねと勘に頼っていましたが、杜氏の不足や高齢化、一方で酒造技術の発達で、今では工程のほとんどが機械化され季節感がなくなっているそうです。
 伊藤自由書房は、かつては松井自由書房といい森盛文堂の南側にありました。この書店が大正時代に発行した三次町の絵葉書は今では当時の三次を知る貴重な資料です。
 白蘭酒造の南隣りに、かつて「東地屋(とうちや)菓子店」がありました。俵和助が経営する店で、このお店が江戸時代に三次名物の〝泡雪(あわゆき)〟を初めて作ったのです。泡雪は東地屋が元祖です。今は文化会館の裏で看板は掲げていますが店舗は開かず、泡雪は注文で作られています。
 ナガタ農機は農機具の販売と修理の老舗で、明治時代に永田又平の創業です。永田は共同で藁(わら)切器(三次地方ではヒゴ切り器)を発明し「ヒシ三」の商標です。後には中野作一(鋳物業)に経営権を譲り生産は続けられました。一方、三次には河野駒一が経営する商標「カク三」の藁切器もありました。これらの藁切器は〝三次の藁切器〟として有名で、取次店を通して販売されましたが、特に畜産の盛んな地方へは直接販売員が出張して売り込みを図ったそうです。隠岐島へ旅行した人が、島後の隠岐歴史民俗資料館に三次の「ヒシ三」が保存展示されていたと言っておられました。隠岐は〝移牧(いぼく)〟という独特の牧畜の行われていた島でした。
 清政毛糸店の横の小路が「畠中小路」です。
・・・つづく

基本情報

名称株式会社 菁文社
フリガナ株式会社 菁文社
住所728-0023 三次市東酒屋町306-46
アクセス国道375号線三次工業団地口交差点より北へ850m
電話番号0824-62-3057
ファックス番号0824-62-5337
メールアドレスgeibigrf62-3057@seibunsha-f.com
営業時間8:30~17:30
定休日土・日曜、祝日
駐車場あり
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