連載:みよし街並み歴史散歩 その6
株式会社 菁文社
弊社が2007年(平成19年)に発刊した「みよし街並み歴史散歩(三次・十日市・八次・酒屋 編)から一コラムづつ連載します。
三次の再発見があるかもしれません。
なお、三次市は周辺町村との合併以後大きく変わりつつあります。発刊時期とのずれがあることはご了承ください。
この「みよし街並み歴史散歩」は、B6判の単行本です。お求めは小社 TEL(0824)62 3057 または 三次市内の書店へご注文ください。
【旧広島銀行三次支店界隈】 この建物も洋風建物で、市内でも数少ないものの一つです。これは大正13年(1924)に広島県農工銀行として建てられ、昭和2年(1927)からは日本勧業銀行三次支店。戦後、昭和25年(1950)からは広島銀行三次支店として使用されていました。広島銀行の時代に建物の前の部分はかなり改装されました。現在はノダ道路(三次町)の所有となっています。
この辺りは本通りの中心部に当たり、かつては各種の商店はもちろん、金融、保険それに中通りにあった諸官庁(三次町役場、双三地方事務所、三次警察署)にも近く、バスの停留所も集中し、多くの人が集まる繁華街の様相を示していた所です(芸備銀行三次支店も広島銀行と合併するまでは、現在のフードセンターの北側の角にありました)。
江戸時代には、今のフードセンターから旧広島銀行辺りには堺屋(さかいや)という屋号の商家があり、「御客屋」と呼ばれていました。これは公用の休憩、宿泊施設を兼ねる問屋場で、その間口は18間(32メートル)もあったということです。石見銀山の銀の輸送もこの施設を使っていました。
亀崎家具店は十日市へ進出していますが、本通り店も営業している老舗の家具屋さんです。森盛文堂(閉店)の前の広い駐車場のある家辺りには、かつて香川旅館がありました。戦前、三次には多くの旅館がありましたが、本通りで営業していた旅館は僅かでした。
明治30年代、この旅館には養子として上布野村(布野町)から迎えられ、後のアララギ派の歌人となった中村憲吉(香川)(1889〜1934)が住み、旧制三次中学校に通っていました。文学同好の多くの友人が出入りし、中でも近くに住んでいた船越象一(榊屋酒店)は親友で、同家には憲吉ゆかりの多くの資料が残されています。また森盛文堂は中学生の交流の場にもなっていたということです。
三上タバコ店のところの小路が「前田小路」です。またフードセンター駐車場の南側の道がかつての「吉舎屋小路」です。
・・・つづく
基本情報
名称 | 株式会社 菁文社 |
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フリガナ | 株式会社 菁文社 |
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住所 | 728-0023 三次市東酒屋町306-46 |
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アクセス | 国道375号線三次工業団地口交差点より北へ850m |
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電話番号 | 0824-62-3057 |
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ファックス番号 | 0824-62-5337 |
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メールアドレス | geibigrf62-3057@seibunsha-f.com |
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営業時間 | 8:30~17:30 |
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定休日 | 土・日曜、祝日 |
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駐車場 | あり |
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